整復による美容効果とは?見た目だけでなく体の内側から整える必要性【いこい通信No.22】

ここでいう整復とは、体を整えることで、体のすべてが適切に機能できるようにすることです。
整復の効果は見た目(体型)だけにとどまらず、内臓機能の向上、そして美容にも現れてきます。

今回はなぜ整復に美容効果があるか、簡単に説明していきたいと思います。

体がふくらむと内臓機能が低下する

人は体を動かすと、筋肉が縮み、関節(骨と骨)がしっかりつながり、体が引き締まるようにできています。

ボリュームのある胸とぽっこり出ていたお腹は次第にへこみ、腕、脚が引き締まり、胸郭(肋骨)や骨盤などの胴体部分も締まって背筋が伸び、どんどん健康的でスマートな体型になっていきます。

この一連の現象が端的に見られるのが赤ちゃんの成長過程です。
生まれたての赤ちゃんはお乳を飲んでふくふく育ちますが、次第にハイハイを始め、立ち上がって歩き始めると、ぽちゃぽちゃしたお肉がだんだん減り、小学校に入学する頃にはスマートな体つきになります。

しかし、私たち大人は(最近では若い方にもよく見られますが)年を重ねるにつれ、どんどん活動量が減っていき、歩くことも少なくなります。すると、胸郭・骨盤が広がりはじめ、プクプクふくらんだ体型に変わっていきます

いこい通信No.20でもご紹介しましたが、私たちの体は皮膚という一枚につながった膜(イメージとしては薄い全身タイツ)で覆われています。そのため、胸郭・骨盤のどちらか、もしくは両方が広がってしまうと、胴体全体がふくらんできます。

体がふくらむと、その中におさまっている内臓の機能は低下します。それが体調不良として現れたり、気分が落ち込むことが多くなったり、病気の原因の一つになったりします。

整復により体を引き締めなおす

整復の手技の中には体のゆがみやねじれを整えるものだけでなく、胸郭や骨盤を引き締める手技があります。

胸郭や骨盤を整復によって引き締め、さらにそこに歩行習慣を追加することで体全体が引き締まり、内臓機能は再び活発に動き始めます。

内臓機能が高まり美容効果につながる

例えば、肺。肺は呼吸だけでなく、呼吸と一緒に体内の熱を外へ排出するはたらきがあります。

しかし、肺が拡張して呼吸の浅い人(胸郭が広がった人)は体外に熱を捨てられず、肺がうつ熱してしまうために、まるでお風呂に入ったように体全体が熱で赤っぽくなります。この状態が長く続くと、赤色か茶褐色に変わって肌荒れを起こしてしまいます。

他にも、血液の流れに関わる心臓、消化吸収に関わる肝臓や腎臓などの機能が低下すると、皮膚を荒らす有害物質の排泄が滞り、修復速度も遅くなります。

これらを改善するため、胸郭や骨盤、そして体全体を引き締めなおしていくと、内臓機能は再び高まります

肌が黒ずむ原因であった体のうつ熱は排出され、皮膚を荒らす有害物質の排泄が良くなり、全身の修復再生が早くなるため、結果的に肌も丈夫になり、美しく変わっていくのです。

最後に

体を整えると、見た目だけでなく体のすべての機能が高まり、美容にも効果的です。

これからダイエットを始められる方、健康的な体づくりを目指されている方は、目先の数値や外見ではなく、体の内側から整えることが大切だということを忘れないでください。

沼井