しびれが起こるのはなぜ?姿勢の良し悪しが健康に影響する【いこい通信No.16】
以前、いこい通信No.11で「姿勢による関節の変形」についてお話をしました。
今回はその続きとして、しびれ・麻痺が起こる理由についてお伝えしたいと思います。
体の歪みとしびれ
例えば、坐骨神経痛の患者さんの歩行姿を後ろから観察すると、体を傾けて無意識に痛みを感じる方の脚に体重をかけないようにされています。
また、腕のしびれを訴える患者さんの場合、常日頃から首の傾きが見られます。
重心の偏りや首の傾きといった体の歪みは、実はしびれと大きく関係しています。
しびれ・麻痺はなぜ起こる?
私たちの体にある神経は、脳や内臓、筋肉などあらゆるものをつなぎ、信号を伝えるケーブルのような役割を担っています。
その神経と似たような構造・役割を持っているのが、日常生活で使われている電気のコードです。
電気のコードを引っ張ると電気の伝わりが悪くなりますが、神経が引っ張られると人は電気の伝わりの悪さを「しびれ」として感じます。
コードをもっともっと強く引っ張ると電気が伝わらなくなります。神経で同じことが起こった場合、人の体には「麻痺」という形で現れてくるのです。
体の歪みはなぜできる?
重心の偏り・首の傾きを含め、基本的に体の歪みは「習慣」や「癖」によってつくられます。
- 右脚を軸に立つ
- スマホを見るために首を下げている
- お仕事上の繰り返し動作
- 猫背になっている
- 体育座り、足の投げ出し座り、横座り、あぐらなどの不良姿勢で過ごしている
など、原因はさまざまです。
どうすれば改善できる?
改善したい!と強く思われるなら、まずは「姿勢」を意識することが大切です。
例えば、
- 重心が片側に寄っているな…と思ったら、反対側に寄る。
- スマホを見過ぎたな…と思ったら、グッと上を向く。
- ずっと座っているな、背中が丸くなっているな、同じ動作をしているな…と感じたら、立ち上がって体を反らしたり、辺りを少し歩いたりする、などです。
そして、最も重要な姿勢は普段の座り方です。
結論だけ申し上げると、「正座」が歪みのない理想の座り方です。
最後に
毎日の習慣・癖がしびれをつくりますが、姿勢を正し、体の歪みを取り除けば治すこともできます。
たかが姿勢…と思わず、背筋を伸ばし、まるでモデルか俳優にでもなったような気持ちでピシッと立ってみる。それが健康への第一歩です。
沼井