頭を冷やそう!(3):なぜ頭は過熱・発熱状態になるのか?【いこい通信No.7】

いこい通信No.5では脳が熱が弱いことを、いこい通信No.6では脳の温度(脳温)を下げることが睡眠の質の改善につながるとお伝えしました。

今回は、そもそもなぜ脳が熱くなるのかについて述べたいと思います。

脳が熱くなる理由

人が脳から体の各部位に情報を伝える際、伝達方法の一つとして「神経」を利用します。

神経の伝達情報は、電気信号と化学反応によるものです。どちらも「発熱」反応を伴います。神経が興奮するといいますが、興奮とは「発火(発熱)すること」です。

脳は神経のかたまりです。
脳が大興奮すれば、脳内が大発火(過熱)し、発熱症状として現れます。

腹が立ち、怒り心頭になって顔を真っ赤にさせたり、好きな人の前で緊張のあまり顔が真っ赤になったりしますね。これも脳が非常に興奮して、発熱している状態です。

脳が過熱(うつ熱)すると体温も上昇する

脳の過熱と体温の上昇に関しては、小さな子どもを想像していただけると解りやすいかと思います。

かんの虫が強い赤ん坊が、興奮状態が続くと発熱することがあります。また、小さい子どもが幼稚園や小学校の行事の前に、緊張のあまり興奮して、発熱することがあります(知恵熱)。

子どもの頭は、まだ3等身から5等身であるがゆえに、体に対して頭が非常に大きいため、脳が発熱すると、それにつれて体温もすぐに上昇します。

子どもだけでなく大人でも、悩みや不安などのストレスを長く抱えると、脳の発熱(過熱)で体温が上昇します。風邪でもないのに時々起こる原因不明の発熱は、長期にわたる脳の過熱が大きく関係しているのです。

過剰なストレスを抱えることが一因で起こるリウマチなどの膠原病、甲状腺の疾患などの病気のすべてが、初期症状として発熱を伴います。

脳の冷やし方

病気に限らず、日常生活の中でも脳は過熱・発熱します。ちょっと頑張ったときや、心配事があるときなど、脳を使えば必ず脳の温度は上がります。

ちょっと頭が重いな、顔がほてるな、肩が張るな、しんどいな…。そう感じたら、あなたの頭が熱くなっている合図です。

そんなときは氷枕で頭を冷やし、ゆっくり休息を取ることをオススメします。

沼井