患者さんを診察するときに当院が心がけていること【いこい通信No.1】

患者さんを目の前にしたとき(診察)、私たちは変形や腫れ、痛みなどさまざまな症状を目の当たりにします。その際は「なぜ、そうなったのか」、症状の背景(原因)を考えながら診察をしています。

しかし、一般的な現代医学では、患者さんから訴えられる症状だけを聞いて「その症状をいかに抑えこむか」ということに主眼が置かれています。

これだと、例えば薬で一時的に症状を抑えこんだとしても、その症状を起こしている原因はそのまま残ったままなので、いずれはもっと大きな問題(強い変形やひどい痛み)を引き起こす可能性が大きくなります。病気の原因をそのままにして、薬で症状を抑え続けようとすれば、薬の服用を一生続けざるをえなくなります。

こうなると、本来の病気の症状と薬による副作用の症状の2重の苦しみに悩まされることになります。そして、しまいには日常生活が大変な状態になる数々のケースを見てきました。

「本当に患者さんの病気を治す」とは、症状だけの対応ではなく、原因を探し出し解消する。全体的な、大きな視野に立った診察が必要だと強く思っています。

患者さんが5年、10年先、人生の最期まで無事に過ごせることを考えながら、日々患者さんに向き合い、寄り添い、共に苦悩しながら日々の診療に励んでいます。

山田