インフルエンザにかかったらどうしたらいいの?【いこい通信No.43】

皆様、明けましておめでとうございます!
今回はインフルエンザにかかったときの対処法についてまとめていきたいと思います。

なぜ、冬はインフルエンザが流行るの?

一般的に「風邪」と呼ばれている病気は、なんらかの細菌やウイルスの感染によって引き起こされます。インフルエンザも風邪の一種ですが、普通の風邪は夏でもひくのに対し、インフルエンザは冬に流行します。

なぜ冬なのかというと、日本の冬は寒くて乾燥しているからです。

気温が下がると体が冷えて免疫力が弱まることに加え、空気が乾燥しているため、インフルエンザウイルスは空気中を漂って拡散しやすくなります。

インフルエンザウイルスは私たちの鼻や喉の粘膜に吸着し感染しますが、冬場の粘膜は吸着するにはちょうどいい湿り具合である一方、夏場の粘膜は湿気が多過ぎてすべってしまい、うまく吸着することができません。

これがインフルエンザウイルスが冬に流行る理由です。

なぜ、インフルエンザにかかると高熱になるの?

インフルエンザにかかると38度以上の高熱になります。それはなぜかというと、体温を高めるとウイルスの増殖を防ぎつつ、白血球などの免疫細胞が活性化し、免疫力を上げることができるからです。

高熱になることは体を守るための自然な反応といえます。

(参考サイト:やさしいLPS 発熱は免疫が働いている証拠?発熱のメカニズムやメリットを解説!

しかし、私たちにとって最も重要な臓器である「脳」は、脳温が42℃を超えると(脳の主成分である脂肪が)バターのように溶け、(タンパク質が)目玉焼きの白身のように硬くかたまります。要するに、炎症による脳の変性が起こります。

高熱でなくとも、脳がうつ熱(=熱が溜まった状態)に長い間さらされ続けると、心身のすべての機能が変調をきたします。

(関連記事:いこい通信No.5

ですから、インフルエンザにかかったらまずは頭を冷やして、脳を熱から守ってあげる必要があります

「熱が原因なら解熱剤を使えばいいじゃん」と思われるかもしれませんが、高熱だからといってすぐ解熱剤を投与することは必ずしも正しい治療ではありません。

というのも、解熱剤はあくまで一時的に・・・・熱を下げるお薬で、ウイルス自体を排除してくれるわけではないからです。

体はウイルスを倒すためにわざと・・・体温を上げているのですから、発熱したらすぐ解熱剤!ではなく、あまりにも症状が辛くて我慢できなかったり、40℃以上の高熱が何日も続くようなら使うなど、使い所は考えた方がいいでしょう。

また、解熱剤で一時的に熱を下げたとしても(体が免疫力を上げようとして)熱がぶり返す可能性があります。

インフルエンザ罹患時の高熱は「ウイルスを倒すため」氷枕は「熱から脳を守るため」解熱剤は「一時的に症状を緩和させるための一つの手段」として考えた方が良いのかなと私は思います。

インフルエンザ脳症に関する体験談

これは、当院の山田院長の体験談です。

私が以前勤めていた病院で、一人の尊い小さな命が失われました。

その当時、その病院のスタッフはどこの病院にも負けないほど患者さんに対して良心的で献身的な、よく働く職員の集まりでした。そんな中で事件は起きました。

高熱を出した入院中の男の子が脳症で亡くなったのです。その当時の治療法としては標準的な治療が施されていたのにもかかわらず、尊い生命が失われました。

今から思えば、起こるべくして起こったことでした。原因は高熱を出したその男の子に解熱剤を投与したからです。今でこそインフルエンザ脳症の原因は解熱剤であることはハッキリしていますが、その当時は解熱剤が原因だとは解っていませんでした。

幼い命を奪われた両親はもとより、現場にかかわっていたスタッフたちは責任を感じ、心の傷となり、何人も精神的に病みました。

現在でも毎年、解熱剤によるインフルエンザ脳症で何百人という尊い生命が、有名な大学病院や一般病院で亡くなっています。熱が出たら「はい、薬」ではなく、まずは「氷枕で頭を冷やす」という昔ながらの方法に立ち返る必要があるのではないでしょうか。

インフルエンザにかかった時の対処法

  1. 頭を氷枕で冷やす
    • 脳は42℃以上の高熱になるとドロドロに溶けて、二度と元に戻らなくなります。最悪、命を落としかねません。ですから、熱が出たらアイスノンや冷却シートではなく、必ず氷枕で頭を冷やしてください。
  2. 部屋の保温し、湿度を調整する
    • インフルエンザウイルスは低温・低湿度を好みます。ウイルスの活動を弱める意味で、十分に部屋を暖かくして加湿してください。
  3. 安静にして、ゆっくり寝る
    • 動物も病気になった時は何も食べず、じっと寝ています。それは、無駄にエネルギーを消耗せず、病気を治すことのみにエネルギーを使うためです。インフルエンザにかかったら、とにかく安静にしましょう。
  4. 経口補水液などで水分補給をする
    • 発熱したり、咳が出る時は体の水分がたくさん蒸発します。脱水にならないためにも水分補給は忘れずに行ってください。(関連記事:いこい通信No.42
  5. 消化に良いものを食べる
    • 食欲がない時は無理に食べなくて大丈夫です。消化吸収には体のエネルギーを大量に必要とするため、もし食べるなら消化しやすい温かいお粥やうどんにしましょう。
  6. ビタミンCを十分に摂る
    • ビタミンCはウイルスによって傷ついた体を修復したり、免疫力を維持するのに必要です。

宮川